素数の個数を表す関数を用いた等式

ここでは素数の個数を表す関数と \(ζ(s)\) を用いた等式を示します。
まずは次のように関数を定めます。

\(π(x)\)…\(x\) 以下の素数の個数 \(( x \in \mathbb {N} )\)

これは次のように値を取ります。
\begin{alignat}{2}
&π(1)=0, π(2)=1, π(3)=2, π(4)=2, π(5)=3,\\ &π(6)=3,  π(7)=4, π(8)=4, π(9)=4, π(10)=4,\\ &π(11)=5, π(12)=5 , π(13)=6, π(14)=6,  \cdots
\end{alignat} この関数の変数が増加していくとき、
変数が「素数」となったときに値が \(1\) だけ大きくなります。このことから次が言えます。
\begin{alignat}{2}
π(n)-π(n-1)=
\begin{cases}
1  (n \in \mathbb{prime number}) \\
0  (n \notin \mathbb{prime number})
\end{cases}
\end{alignat}
これを用いて次式が成立します。$$\log ζ(s)=\displaystyle\int_2^{\infty}\frac{sπ(n)}{x(x^s-1)}dx$$


<証明>
ゼータ関数のオイラー積表示より$$ζ(s)=\displaystyle\prod_{p} \frac{1}{1-p^{-s}}$$両辺に \( \log \) を付けます。
\begin{alignat}{2}
&\log ζ(s)= \log \displaystyle\prod_{p} \frac{1}{1-p^{-s}}\\
&      = \log \left(\frac{1}{1-2^{-s}}\right)\left(\frac{1}{1-3^{-s}}\right)\left(\frac{1}{1-p^{-5}}\right)× \cdots\\
&      =\log \left(\frac{1}{1-2^{-s}}\right)+ \log \left(\frac{1}{1-3^{-s}}\right)+ \log \left(\frac{1}{1-5^{-s}}\right)+ \cdots\\
&\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{p} \log \left(\frac{1}{1-p^{-s}}\right)
\end{alignat}ここで \(π(x)\) を用いて次のように式を表すことができます。$$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}\{π(n)-π(n-1)\} \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)$$\(π(n)\) と \(π(n-1)\) を切り離します。
$$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty} π(n) \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)-\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}π(n-1) \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)$$右の項のついて \(n=2\) のとき \(π(1)=0\) ですので、
\(n=3\) からのスタートにします。 $$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty} π(n) \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)-\displaystyle\sum_{n=3}^{\infty}π(n-1) \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)$$ 右の項を左の項と同じように \(n=2\) のスタートに揃えます。 $$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty} π(n)\log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)-\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}π(n) \log \left(\frac{1}{1-(n+1)^{-s}}\right)$$ 左右の項をまとめます。 $$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty} π(n)\left[ \log \left(\frac{1}{1-n^{-s}}\right)- \log \left\{\frac{1}{1-(n+1)^{-s}}\right\}\right]$$ \( \log \) の分数を逆数にして \((-1)\) 倍します。 $$\log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty} π(n)[ \log \{1-(n+1)^{-s}\}- \log (1-n^{-s})]$$ さらに上の式は、次のように積分で表すことが出来ます。
\(\displaystyle \frac{d}{dx} \log (1-x^{-n})=\frac{sx^{-s-1}}{1-x^{-s}}=\frac{s}{x(x^s-1)}\) ですので$$ \log (1-x^{-s})=\displaystyle\int \frac{s}{x(x^s-1)}dx$$この結果から次式を得ます。$$\displaystyle\int_{n}^{n+1} \frac{s}{x(x^s-1)}dx=\log \{1-(n+1)^{-s}\}- \log (1-n^{-s})$$ これを元に式に代入します。$$ \log ζ(s)=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}π(n)\displaystyle\int_{n}^{n+1} \frac{s}{x(x^s-1)}dx=\displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}\displaystyle\int_{n}^{n+1} \frac{sπ(n)}{x(x^s-1)}dx$$ 最後に \(\displaystyle \displaystyle\sum_{n=2}^{\infty}\displaystyle\int_{n}^{n+1} =\displaystyle\int_2^{\infty}\) にすれば次式を得ます。 $$ \log ζ(s)=\displaystyle\int_2^{\infty}\frac{sπ(n)}{x(x^s-1)}dx$$

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