角度が等差数列の三角関数の和(5)

\begin{alignat}{2}
&   \displaystyle\sum_{l=1}^nk^{l-1}\cos \{α+(l-1)β\}\\
&=\frac{\cos α-k \cos (α-β)-k^n \cos (α+nβ)+k^{n+1} \cos \{α+(n-1)β\}}{1-2k \cos β+k^2}
\end{alignat}










<証明>

数学的帰納法により証明します。

\((A)\) \(n=1\) のとき
\begin{alignat}{2}
\cos α&=\frac{ \cos α-k \cos (α-β)-k \cos (α+β)+k^2 \cos α}{1-2k \cos β+k^2}\\
&=\frac{ \cos α-k\{ \cos (α-β)+\cos (α+β)\}+k^2 \cos α }{1-2k \cos β+k^2}\\
&=\frac{ \cos α-2k \cos α \cos β+k^2 \cos α }{1-2k \cos β+k^2} \\
&=\frac{ \cos α(1-2k \cos β+k^2)}{1-2k \cos β+k^2}= \cos α
\end{alignat}となって成り立ちます。

\((B)\) \(n=p\) のとき
\begin{alignat}{2}
&   \displaystyle\sum_{l=1}^pk^{l-1}\cos \{α+(l-1)β\}\\
&=\frac{ \cos α-k \cos (α-β)-k^p \cos (α+pβ)+k^{p+1} \cos\{α+(p-1)β\}}{1-2k \cos β+k^2}
\end{alignat} が成り立つと仮定します。両辺に \(k^p \cos (α+pβ)\) を加えます。
このとき右辺を計算していきます。
\begin{alignat}{2}
&\frac{ \cos α-k \cos (α-β)-k^p \cos (α+pβ)+k^{p+1} \cos \{α+(p-1)β\}}{1-2k \cos β+k^2}+k^p \cos (α+pβ)\\
&=\frac{ \cos α-k \cos (α-β)-k^p \cos (α+pβ)+k^{p+1} \cos \{α+(p-1)β\} +k^p \cos (α+pβ)(1-2k \cos β+k^2)}{1-2k \cos β+k^2}
\end{alignat} 分子のみを計算します。
\begin{alignat}{2}
& \cos α-k \cos (α-β)-k^p \cos (α+pβ)+k^{p+1} \cos \{α+(p-1)β\}\\
&        +k^p \cos (α+pβ)-2k^{p+1} \cos (α+pβ) \cos β+k^{p+2} \cos (α+pβ) \\
&\\
&=\cos α-k \cos (α-β)+k^{p+1} \cos \{α+(p-1)β\} -2k^{p+1} \cos (α+pβ) \cos β+k^{p+2} \cos (α+pβ)\\
&\\
&=\cos α-k \cos (α-β)+k^{p+1}[ \cos \{α+(p-1)β\} -2 \cos (α+pβ) \cos β]+k^{p+2} \cos (α+pβ)
\end{alignat}[]の中について、積和の公式より下記が成り立ちますから$$(2\cos (α+pβ) \cos β= \cos \{α+(p+1)β\}+ \cos \{α+(p-1)β\})$$これを元の式に代入すると$$=\cos α-k \cos (α-β)-k^{p+1} \cos\{α+(p+1)β\}+k^{p+2} \cos (α+pβ)$$となって \(n=p+1\) のときも成り立つ。

以上より次式が成り立ちます。
\begin{alignat}{2}
&   \displaystyle\sum_{l=1}^nk^{l-1}\cos \{α+(l-1)β\}\\
&=\frac{\cos α-k \cos (α-β)-k^n \cos (α+nβ)+k^{n+1} \cos \{α+(n-1)β\}}{1-2k \cos β+k^2}
\end{alignat}

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