3次関数の性質

\(3\) 次関数の性質を以下に示します。

\((1)\) 変曲点に対して点対称

また \(f(x)=ax^3+bx^2+cx+d\) のとき変曲点の座標を \(P\) とすると$$P\left(-\frac{b}{3a}, \frac{2b^3}{27a^2}-\frac{bc}{3a}+d\right)$$ 

\((2)\) 極大点、極小点、変曲店の \(x\) 座標をそれぞれ \(α,β,p\) とすると$$P\left(\frac{α+β}{2}, \frac{f(α)+f(β)}{2}\right)$$すなわち、変曲点は極大点と極小点の中点。



\((3)\) \(3\) 次関数の最高次の係数を \(a\),極大点と極小点の \(x\) 座標を \(α,β  (α \lt β)\) とすると

      (極大値)-(極小値)\(\displaystyle =\frac{|a|}{2}(β-α)^3\)

\((4)\) \(3\) 次関数において接線 \(l\) を引いたとき、
   接点・交点・変曲点の \(x\) 座標の差を下の図のように\(A,B\) とすると$$A:B=1:2$$
また \(2\) つの平行な接線を引いたとき、
\(2\) つの接点と \(2\) つの交点及び変曲点の \(x\) 座標は等間隔に並ぶ。











<証明>

\((1)\) 変曲点は \(f’’(x)=0\) となる点だから
\begin{alignat}{2}
&f(x)=ax^3+bx^2+cx+d, f’(x)=3ax^2+2bx+c\\
&f’’(x)=6ax+2b=0,  x=-\frac{b}{3a}\\
\end{alignat}変曲点の \(y\) 座標は
\begin{alignat}{2}
&f\left(-\frac{b}{3a}\right)=a\left(-\frac{b}{3a}\right)^3+b\left(-\frac{b}{3a}\right)^2+c\left(-\frac{b}{3a}\right)+d\\
&        =-\frac{b^3}{27a^2}+\frac{b^3}{9a^2}-\frac{bc}{3a}+d\\
&        =\frac{2b^3}{27a^2}-\frac{bc}{3a}+d\\
\end{alignat}よって$$P\left(-\frac{b}{3a}, \frac{2b^3}{27a^2}-\frac{bc}{3a}+d\right)$$

\(3\) 次関数が変曲点に対して点対称であることを示します。

上の図のように変曲点が原点にくるように
\(3\) 次関数を平行移動します。

すなわち \(x\) 軸方向に \(\displaystyle \frac{b}{3a}\), \(y\) 軸方向に\(\displaystyle -\frac{2b^3}{27a^2}+\frac{bc}{3a}-d\) だけ移動すればよいので

平行移動後の \(3\) 次関数を \(f_0(x)\) とすると
\begin{alignat}{2}
&f_0(x)=a\left(x-\frac{b}{3a}\right)^3+b\left(x-\frac{b}{3a}\right)^2+c\left(x-\frac{b}{3a}\right)-\frac{2b^3}{27a^2}+\frac{bc}{3a}-d\\
&    =a\left(x^3-\frac{b}{a}x^2+\frac{b^2}{3a}x-\frac{b^3}{27a^3}\right)+b\left(x^2-\frac{2b}{3a}x+\frac{b^2}{9a^2}\right)+c\left(x-\frac{b}{3a}\right)-\frac{2b^3}{27a^2}+\frac{bc}{3a}\\
&    =ax^3-bx^2+\frac{b^2}{3a}-\frac{b^3}{27a^2}+bx^2-\frac{2b^2}{3a}x+\frac{b^3}{9a^2}+cx-\frac{bc}{3a}-\frac{2b^3}{27a^2}+\frac{bc}{3a}\\
&    =ax^3-\frac{b^2}{3a}x+cx=ax^3-\left(\frac{b^2}{3a}-c\right)x
\end{alignat}よって$$f_0(-x)=-ax^3+\left(\frac{b^2}{3a}-c\right)x,  -f_0(x)=-ax^3+\left(\frac{b^2}{3a}-c\right)x$$となり$$f_0(-x)=-f_0(x)$$が成り立つので \(3\) 次関数は変曲点に対して点対称である。






\((2)\) \(f’(x)=3ax^2+2bx+c=0\) の \(2\) 解が \(α,β\) であるので

解と係数の関係より \(\displaystyle α+β=-\frac{2b}{3a}, \left(αβ=\frac{c}{3a}\right)\)

これを用いると変曲点の \(x\) 座標は$$p=-\frac{b}{3a}=\frac{1}{2}\left(-\frac{2b}{3a}\right)=\frac{α+β}{2}$$

極大点、極小点の \(x\) 座標をそれぞれ \(α,β\) であるから \(y\) 座標は
\begin{alignat}{2}
&f(α)=aα^3+bα^2+cα+d\\
&f(β)=aβ^3+bβ^2+cβ+d\\
\end{alignat}となるので \(\displaystyle \frac{f(α)+f(β)}{2}\) が変曲点の \(y\) 座標に一致することを確認します。
\begin{alignat}{2}
&\frac{f(α)+f(β)}{2}=\frac{a(α^3+β^3)}{2}+\frac{b(α^2+β^2)}{2}+\frac{c(α+β)}{2}+d\\
&=\frac{a}{2}\{(α+β)^3-3αβ(α+β)\}+\frac{b}{2}\{(α+β)^2-2αβ\}+\frac{c(α+β)}{2}+d\\
&=\frac{a}{2}\left\{-\frac{8b^3}{27a^3}-\frac{3c}{3a}\left(-\frac{2b}{3a}\right)\right\}+\frac{b}{2}\left(\frac{4b^2}{9a^2}-\frac{2c}{3a}\right)+\frac{c}{2}\left(-\frac{2b}{3a}\right)+d\\
&=\frac{a}{2}\left(-\frac{8b^3}{27a^3}-\frac{2bc}{3a^2}\right)+\frac{b}{2}\left(\frac{4b^2}{9a^2}-\frac{2c}{3a}\right)+\frac{c}{2}\left(-\frac{2b}{3a}\right)+d\\
&=-\frac{4b^3}{27a^2}+\frac{bc}{3a}+\frac{2b^3}{9a^2}-\frac{bc}{3a}-\frac{bc}{3a}+d\\
&=\frac{2b^3}{27a^2}-\frac{bc}{3a}+d
\end{alignat}となって、変曲点の \(y\) 座標に一致。

以上より、変曲点は極大点と極小点の中点であることが示されました。






\((3)\)

\((A)\) \(a \gt 0\) のとき、極大値が \(f(α)\)、極小値が \(f(β)\) であるから
\begin{alignat}{2}
&f(α)-f(β)=[f(x)]_β^α=\displaystyle\int_β^α f’(x)dx\\
&          =\displaystyle\int_β^α (3ax^2+2bx+c)dx\\
&          =3a \displaystyle\int_β^α (x-α)(x-β)dx\\
&          =3a \left\{-\frac{1}{6}(α-β)^3\right\}=\frac{a}{2}(β-α)^3
\end{alignat}
\((B)\) \(a \lt 0\) のとき、極大値が \(f(β)\)、極小値が \(f(α)\) であるから
\begin{alignat}{2}
&f(β)-f(α)=[f(x)]_α^β=\displaystyle\int_α^β f’(x)dx\\
&          =\displaystyle\int_α^β (3ax^2+2bx+c)dx\\
&          =3a \displaystyle\int_α^β (x-α)(x-β)dx\\
&          =3a \left\{-\frac{1}{6}(β-α)^3\right\}=-\frac{a}{2}(β-α)^3
\end{alignat}以上より、これらを合わせて

        (極大値)-(極小値)\(\displaystyle =\frac{|a|}{2}(β-α)^3\)







\((4)\) \(3\) 次関数とその接線の交点を考えます。

\(3\) 次関数は \(f(x)=ax^3+bx^2+cx+d\)、接線は \(l:y=mx+n\) とすると
\(2\) 式を連立させることで$$ax^3+bx^2+(c-m)x+d-n=0$$
このとき \(3\) 次方程式の解と係数の関係より

\(3\) つの解の和は \(\displaystyle -\frac{b}{a}\) であるので

直線 \(l\) における \(m,n\) によらず、\(3\) 解(交点の \(x\) 座標)の和は一定。


ここで下の図のように \(3\)次関数の接線 \(l,m\) を引きます。(\(l,m\) は平行)

接点及び交点を \(A,B,C,D\) とします。(\(P\) は変曲点)

また。それぞれの \(x\) 座標を \(A_x,B_x,P_x,C_x,D_x\) とします。

直線 \(l\) について \(\displaystyle B_x+B_x+D_x=-\frac{b}{a}\) であるので
両辺を \(3\) で割ると$$\frac{2B_x+D_x}{3}=-\frac{b}{3a}=P_x,  P_x=\frac{2B_x+D_x}{1+2}$$となるので \(P_x\) は \(B_x\) と \(D_x\) を \(1:2\) に内分する。


直線 \(m\) について \(\displaystyle C_x+C_x+A_x=-\frac{b}{a}\) であるので
両辺を \(3\) で割ると$$\frac{2C_x+A_x}{3}=-\frac{b}{3a}=P_x,  P_x=\frac{2C_x+A_x}{1+2}$$となるので \(P_x\) は \(C_x\) と \(A_x\) を \(1:2\) に内分する。



次に \(D_x-B_x=C_x-A_x\) を示します。

\(3\) 次関数は \(f(x)=ax^3+bx^2+cx+d\)
\(2\) つの接線は \(l:y=mx+p, m:y=mx+q\) として、それぞれ連立させると

\(ax^3+bx^2+(c-m)x+d-p=0\) の\(3\) 解は \(B_x,B_x,D_x\)

\(ax^3+bx^2+(c-m)x+d-q=0\) の\(3\) 解は \(C_x,C_x,A_x\) となります。


このとき \(3\) 次方程式の解と係数の関係を用いると
「\(3\) つの解の和 \(\displaystyle \left(=-\frac{b}{a}\right)\)」が等しいので$$2B_x+Dx=2Cx+A_x \cdots (A)$$
「\(3\) つの解をそれぞれ掛けたものの和 \(\displaystyle \left(=-\frac{c-m}{a}\right)\)」が等しいことが分かるので$$B_x^2+2B_xD_x=C_x^2+2A_xC_x \cdots (B)$$
\((A)\) を \(2\) 乗します。$$4B_x^2+4B_xD_x+D_x^2=4C_x^2+4A_xC_x+A_x^2$$\((B)\) を \(3\) 倍します。$$3B_x^2+6B_xD_x=3C_x^2+6A_xC_x$$上の \(2\) 式の差を計算すると
\begin{alignat}{2}
&D_x^2-2B_xD_x+B_x^2=C_x^2-2A_xC_x+A_x^2\\
&(D_x-B_x)^2=(C_x-A_x)^2  (A_x \lt B_x \lt C_x \lt D_x)\\
&D_x-B_x=C_x-A_x\\
\end{alignat}
上の結果を \(D_x-B_x=C_x-A_x=3t\) と置きます。

また \(P_x\) は \(B_x\) と \(D_x\) を \(1:2\) に、
\(C_x\) と \(A_x\) を \(1:2\) に内分するので、

下の図のように比を文字で置くことができます。

上の図より

\(B_x-A_x=t, D_x-C_x=t\) であることが分かるので$$D_x-C_x:C_x-P_x:P_X-B_x:B_x-A_x=t:t:t:t=1:1:1:1$$

以上より \(A_x,B_x,P_x,C_x,D_x\) は等間隔に並びます。

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