多項定理

多項式の \(n\) 乗を展開したとき、次の式が成立します。
$$(x_1+x_2+ \cdots +x_m)^n=\displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_m=n}\frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_m!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_m^{k_m}$$ ただし \(k_j (1 \leq j \leq m)\) と \(n\) は非負の整数。

また、シグマの \(k_1+k_2+ \cdots +k_m=n\) は
「和が \(n\) となるような、あらゆる \(k_j (1 \leq j \leq m)\) の組」を意味します。















<証明>

数学的帰納法により証明します。

\((α)\) \(m=1\) のとき
$$\displaystyle\sum_{k_1=n} \frac{n!}{k_1!}x_1^{k_1}=\frac{n!}{n!}x_1^n=x_1^n$$となって成り立ちます。


\((β)\) \(m=p\) のとき、次式が成り立つと仮定します。 $$(x_1+x_2+ \cdots +x_p)^n=\displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_p=n}\frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_p!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_p^{k_p}$$ 次の \(x_{p+1}\) を加えた式を二項展開します。
(\(x_1+x_2+ \cdots +x_p\) を一つの項と見ます。)
\begin{alignat}{2}
&(x_1+x_2+ \cdots +x_p+x_{p+1})^n=\{(x_1+x_2+ \cdots +x_p)+x_{p+1}\}^n\\
&=\displaystyle\sum_{j=0}^n {}_n \mathrm{C}_j (x_1+x_2+ \cdots +x_p)^j x_{p+1}^{n-j}
\end{alignat}\((x_1+x_2+ \cdots +x_p)^j\) に対して仮定を用います。
\begin{alignat}{2}
&=\displaystyle\sum_{j=0}^n \frac{n!}{j!(n-j)!} \displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_p=j} \frac{j!}{k_1!k_2! \cdots k_p!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_p^{k_p}x_{p+1}^{n-j} \\
&=\displaystyle\sum_{j=0}^n \displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_p=j} \frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_p!(n-j)!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_p^{k_p}x_{p+1}^{n-j}
\end{alignat}右のシグマについて \(k_1+k_2+ \cdots +k_p=j\) の両辺に \(n-j\) を加えます。$$=\displaystyle\sum_{j=0}^n \displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_p+(n-j)=n} \frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_p!(n-j)!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_p^{k_p}x_{p+1}^{n-j}$$ \(k_{p+1}=n-j\) と置いて、左のシグマを動かす (\(j=0\) から \(J=n\) までの和を取ります。) ことで次式を得ます。 $$=\displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_p+k_{p+1}=n}\frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_p!k_{p+1}!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_p^{k_p}x_{p+1}^{k_{p+1}}$$ となって \(m=p+1\) のときも成り立つ。

以上より、次式が成り立ちます。 $$(x_1+x_2+ \cdots +x_m)^n=\displaystyle\sum_{k_1+k_2+ \cdots +k_m=n}\frac{n!}{k_1!k_2! \cdots k_m!}x_1^{k_1}x_2^{k_2} \cdots x_m^{k_m}$$

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です